こんにちは!ゆきみず(@yukimizu4972)です✨
今回は米国バンガード社の商品である
「バンガード・米国増配株式ETF(VIG)」
についてまとめています。
名前のとおりですが、
「バンガード・米国増配株式ETF(VIG)」は、
アメリカの資産運用会社「バンガード」の商品です。
総従業員数17,600名以上、
運用資産572兆円という、
世界最大の資産運用会社「バンガード」。
バンガードの運用ファンドは425本、
そのうちの一つが今回ご紹介する
「バンガード・米国増配株式ETF(VIG)」です。
忙しい人のためのYouTube
VIGとはどんな銘柄?
VIG(バンガード・米国増配株式ETF)は
「10年以上の連続増配実績がある銘柄」
で構成されるファンドです。
マイクロソフトやビザなどを始め、
連続増配10年以上の優良銘柄
約180社で構成されています。
また投資法としては、
10年以上の連続増配実績を持つ企業銘柄で構成される指数を目標(ベンチマーク)とし、その値動きへの連動を目指しています。
そして、完全法(ベンチマークと同じ銘柄を同比率で保有)で運用されているので、VIG1本で連続増配10年以上の優良銘柄をまるっと買えるようなイメージです。
それでは、概要についてみてみましょう。
運用会社:バンガード
設立日:2006年4月21日
株価 :$119
銘柄数:約180銘柄
経費率:0.06%
配当利回り:1.87%
連続増配年数10年以上の優良銘柄を全体的にカバーできるETFなのに、保有コストは0.06%と圧倒的に低いです。
ちなみに株価のチャートはこんな感じ
次に、構成銘柄について上位10社をみてみます。
マイクロソフトやビザ、マクドナルドなど、
日本でもなじみのある世界的企業が上位にきています。
上位10銘柄の全体に占める割合は37.9%であり、結構な割合となっています。
また、連続増配年数が高くても、実績がぱっとしない企業銘柄の保有比率は低く抑えられているようです。
次に銘柄のセクター別構成比率をみてみます。
社会生活の基盤を支える、安定した業種が主となっています。
VIG投資の魅力
①VYMを超える
VYMは、高い配当利回りの企業銘柄で構成される指数をベンチマークとし、その値動きに連動することを目標としたETFです。
こちらも完全法で運用され、高配当利回りの優良企業約400社で構成されています。
2015年に10,000ドルを投資したと仮定した場合の推移を比較してみましょう。
2017年頃までは両ETFとも似たような推移でしたが、2018年以降は、VIGのトータルリターンが優れていることが分かりますね。
特に、2019年12月を比較してみると、大きな開きが出ています。
また、2020年に始まったコロナ暴落でも、VIGは底堅さを発揮しました。
一番下がった3月の段階で、VIGが14,253ドルでとどまったのに対し、VYM は11,931ドルまで下落しています。
② 連続増配
ゆるやかながらきれいな右肩上がりのグラフとなっています。
「連続増配実績をもつ企業に投資すれば、配当も増えるはず」というコンセプトどおり、年々増配していることが分かりますね。
連続増配実績を持つ企業ぞろいなので、今後もゆるやかながら分配額が増えていくことが期待できます。
③暴落耐性
金融危機のあった2008年9月以降の市場価格の推移を見てみましょう。
バンガードには、S&P500指数をベンチマークとする「VOO」というETFがあるのですが、リーマンショック後のファンド設立のため、比較対象としてSPY(SPDR S&P500 ETF)を加えます。
2008年9月15日(基準日)と、一番下落した2009年3月9日の価格(ドル)は以下の通りです。
この間の下落幅は、VIG-38.5%、VYM-46.2%、SPY-43.0%となって一番下落幅が少なかったです。
また、2008年の年次トータルリターンで見てもVIGが非常に強いです。
次に、2020年に始まったコロナ暴落について見ていきます。
VIG、VYM、VOO(バンガード・S&P500ETF)について、2015年に10,000ドル投資したと仮定したときのトータルリターンについて比較してみました。
VIGとVOOは同様なトータルリターンで推移しており、VYMはそれに劣ります。
さらに、コロナ暴落の際、最も下がった3月の時点での下落幅は、VIG-28.7%、VOO-33.4%、VYM-37.5%となっており、今回もVIGが下落耐性において優れていることが証明されました。
リーマンショック時からの推移を見ると、「危機的状況でも下落幅を抑えられて、回復速度も早い」という特長が明確にみえます。
VIG投資のリスク
①資本財
こちらはVIGのセクター割合なのですが資本財が24.6%と非常に高い割合となっています。
ここがちょっと気がかりな点です。
そもそも資本財とは設備機械・原料などBtoBのビジネスをメインとする業種です。
資本財セクターは主にBtoBをメインでしている企業のことを指しています。
それでVIGの銘柄に組み込まれている資本財は下記のような企業です。
【デメリット】
【メリット】
➔好況時に大きく上昇
➔不況時に大きく下落
資本財セクターは設備投資コストが嵩みがちで、不況時には株主にあまり利益が残らない構造なのかなと推測します。
事実、名著「株式投資の未来」では資本財セクターはこのように紹介されていました。
つまり、長期で運用した際に資本財セクターはS&P500よりパフォーマンスが下がってしまう可能性が高いのです。
と思っちゃうかもしれませんが、VIGは連続増配と銘柄選定というフィルターを通しているので、資本財でも比較的リスクが低い銘柄が選定されていると考えられます。
また、下落局面で買えた方は上昇局面において大きなキャピタルゲインが狙える可能性があります。
②配当利回り
2020年現在のVIGの配当利回りは1.87%で、VYMの2.76%やVOOの1.36%と比べてもそれほど高くない数字です。

これは、VIGの銘柄企業が成熟した大型企業が多く、業績拡大および株価上昇があまり期待できないことが関係しているようです。
低い配当利回りは、VIGの構成銘柄の特性によるものなので、今後も同様な数字が続くかもしれません。
しかし、VIGが優れている点は金融やITの構成比率が低いのにS&P500と同等のパフォーマンスを出していることです。
今、IT株やエネルギー株の比率が大きい方などには資産を守る銘柄としてVIGをポートフォリオに組み込むのもありかもしれませんね。
配当金を重視する人は高配当ETFを選定してください。

③増配率が低い
増配率は、配当金の増加スピードを表すものです。
今後もらえる配当金がどの程度増えていくのかの目安にもなります。

VIGは、連続増配株を集めたETFですが、直近の蔵入りを見ると他のETFに劣ることが分かります。
連続増配を続けていて安定性はありますが、もらえる配当金の増え方は小幅です。
まとめ
VIGについて、概要・メリット・リスクについてまとめてきました。
VIGは「10年以上連続増配を続ける優良企業で構成されるファンド」で、「連続増配実績をもつ企業に投資すれば、配当も増えるでしょう」という分かりやすいコンセプトのETFです。
メリットは、「VYM(高い配当利回り銘柄を集めたETF)を超えるパフォーマンス」、「連続増配実績」、「暴落耐性がかなり優れている」。
リスクとしては、「資本財」「配当利回りが低い」「増配率が低い」ということを上げました。
VIGは、分配金の増え方がゆっくりで物足りない感じではありますが、少しずつでも増えていくことは間違いなさそう、という安定感のあるETFです。
長期的に保有すればするほど、メリットが際立ってくることでしょう。
「世界最強レベルのETF」と言われるのも納得できますね。
保有企業が毎年増配してくれれば、ただ保有しているだけで受け取れるキャッシュが毎年増えていってくれます。
そして、最後にゆきみずが考えるVIGがオススメな人はこんな人です!
当てはまった方は是非、検討してみてください😄
以上❗